【駒場東邦中学校高等学校】2026年度 入試問題 算数
自主独立の気概と科学的精神をもって
世界に大いなる夢を描こう。
駒場東邦
中学校・高等学校
問題 4
図のように,0,1,2,5,6,8,9の数字が書かれたカードがあります。

これらのカードを並べてできる4けたの整数Nを考えます。ただし,千の位に0のカードを使ってはいけません。また,同じ数字のカードは何枚でも使うことができます。
このとき整数Nに対して,カード全体を逆さにして見ることでも整数が表されます。このようなもともとの4けたの整数Nを「逆さ数」とよぶことにし,逆さにして得られる整数を<N>で表すことにします。
例えば,1809は逆さ数であり,<1809>=6081となります。一方で,1890はカードを逆さにすると0681となり,千の位が0になってしまうので,このような一の位が0の整数は逆さ数とはよばないことにします。このとき,次の問いに答えなさい。
(1) <2026>を求めなさい。
(2) <N>ーN=0となるようなNは全部で何個ありますか。
(3) <N>ーNが逆さ数であるとき,<N>ーNが最も大きくなるようなNと,そのときの<N>ーNの値をそれぞれ求めなさい。
パズル的な整数問題です。学年を問わず楽しめる問題ですが,試験時間内に確信を持って正解するのは難しい問題でもあります。
0,1,2,5,8は逆さにして不変,6と9は逆さにすると入れ替わります。
(1) <2026>=9202
(2) <N>の千の位をA,百の位をB,十の位をC,一の位をDとします。
<N>=Nなので,BはCの逆さ「C」と,CはBの逆さ「B」と一致します。
これを満たすB,Cの組は,B=Cのとき,
(B,C)=(0,0),(1,1),(2,2),(5,5),(8,8),
BとC が等しくないとき,
(B,C)=(6,9),(9,6)
全部で7通りです。
A,Dも同様に考えますが,A,Dに0は使えませんから,<N>=Nを満たすA,Dの組は6通りです。条件を満たすNは全部で,
7×6=42(個)です。
(3) <N>ーNの値が大きくなるようなNを挙げ,<N>ーNが逆さ数になる条件を満たすかをチェックしていきます。
<N>ーNを筆算で考えましょう。
<N>ーNの筆算で千の位と百の位を決めると,逆さにして十の位と一の位が決まります。
<N>ーNの値が大きくなるように,筆算の千の位と百の位を決めましょう。
<N>の千の位を9,Nの千の位を1とします。<N>の百の位をE,Nの百の位をFとします。
E-Fが大きくなるE,Fの組から確かめていきましょう。
E-F=9となるE,Fの組,
(E,F)=(9,0)について, <N>ーNを計算すると,
9901-1066=8835
となり,逆さ数にならないので不適。
次に,E-F=8となるE,Fの組,
(E,F)=(9,1),(8,O)について,
<N>ーNを計算すると,
9911-1166=8745 9801-1086=8715
となり,逆さ数にならないので不適。
E-F=7となるE,Fの組,
(E,F)=(9,2),(8,1)について,
<N>ーNを計算すると,
9921-1266=8655 9811-1186=8625
となります。
E-F=6となるE,Fの組,
(E,F)=(8,2),(6,0)について,
<N>ーNを計算すると,
9821-1286=8535 9601-1096=8505
となります。(8,2)の場合は不適です。
ここまでで,<N>ーNが逆さ数になるNのうち,<N>ーNが最も大きいものは,
N=1266で,<N>ーNは8655です。
他の千の位と百の位の決め方では,
<N>ーNが8655より小さくなることに言及しておきます。
「<N>の千の位が9, Nの千の位が1」以外の場合は,<N>の千の位とNの千の位の差が7以下となり,<N>ーNは8000未満になります。
また,<N>の千の位を9,Nの千の位を1にして,E-Fが5以下の場合は,<N>ーNは8600未満になります。
まとめると,上で計算した以外の<N>ーNの筆算での千の位と百の位の決め方では,
<N>ーNは8600未満になります。
このことから,<N>ーNが逆さ数になるNで,<N>ーNが最も大きくなるものは1266であることが分かります。このとき,
<N>ーNは8655です。
試験場では,E-F=6の場合を確かめず,
1266に飛びついた人もいたでしょう。結果的にはそれでも正解です。まずは答案を埋めて,後から理由を考えるという方針も,試験場では実践的です。
中学校のホームページを活用しよう!
説明会,イベント情報や,
教育理念,カリキュラムをチェックしよう!
中学への算数 東京出版刊行
●編集方針●
最近の中学入試では,型にこだわらない新傾向問題が増えています。これらは,ためしたり,かぞえたり,整理したり,場合を分けたり,規則性を発見したり,グラフを書いたり,図形を動かしたり,立体をいろいろとりあつかったり,というように,単なる反復練習では解くことのできない,数学的な発想力や思考力を要求される問題です。それに応える力を育てることが本誌の最大の目標です。同時に,受験を離れたところでも,算数のおもしろさ,楽しさを伝えていきます。
詳しくはこちらから!
コメント
駒場東邦の数学は、「中学高校の内容をすべて学ぶこと」と「数学的思考力・知識とそれを表現する力をバランスよく身に付けること」の二つを目標としています。
論理的思考による問題解決能力が不可欠な現代社会においては希望進路にかかわらず、数学を学ぶ必要があります。そこで、どの生徒も無理なく学習を進められるように、複数学年でクラスを分割する少人数授業を実施し、また、小テストを進度に合わせて適宜(高2の演習授業では毎回)行い各自の理解度を確かめるなどの工夫をしています。