【SAPIX】広野先生が語る注目の躍進校 Vol.1|桜丘中学・高等学校
-SAPIX教育事業本部 本部長 広野 雅明先生-
サピックス小学部の創業期から算数講師として指導に携わり、現在も教育現場に立ち続けている。これまでに算数科教科責任者、教務部長、広報企画部長などの要職を歴任。教育事業本部長として、入試情報や広報、新規事業などの各部門を統括する。また、中学受験に関するインタビューや教育関連メディアなどを通じて、受験や子どもの学びについて情報を発信している。
学校独自で
受験データを分析し
的確な進路指導が可能に
高校の進路指導は、模擬試験や予備校などから提供される大規模データに頼りがちだ。
しかし桜丘の場合は、そうしたデータを活用しながらも、教員自ら大学の受験情報を集約・分析し、卒業生の入試結果も加味した上で、冊子にまとめて生徒に配布し、出願計画の作成まで踏み込んだ進路指導ができる体制を整えている点で一歩先を行く。この冊子は、進路指導のベテラン教員が積み上げてきた知見をまとめた、いわば “虎の巻”であり、これを教員全体で共有することで、教員による指導の差が生まれにくくなる。
また、各教科の教員にアンケートをとり、桜丘独自の学習法を参考書の使い方まで含めてまとめた冊子も作っており、勉強法に悩む生徒が主体的に学習方法を選択できるようにしている。
このような客観的なデータに基づく分析と、教員間で指導の差が生まれにくい体制づくりが、近年の大学合格実績の伸びにつながっていると考えられる。

探究活動も海外研修も
教員が独自に
プログラムを開発
探究活動には多くの学校も力を入れている。だが、探究活動を実践するには、テーマ設定から活動内容の決定、活動場所や指導者の確保など多くの準備と労力が必要になる。そのため、探究活動の組み立てから運営までを外部人材に頼るケースも少なくない。海外研修も同様で、中高生向けのプログラムがパッケージになっているものも多い。
桜丘はそうではない。探究科という独立教科を設定して専任教員を配置し、その教員が探究活動のオリジナルプログラムを独自に構築しているからだ。学年やコースに合わせてアレンジできる点もメリットで、推薦入試を目的とした探究とは異なる方針をとっている。
海外研修の場合も、教員が下見を行い現地の活動についての安全性と教育効果のバランスを図った上で研修内容を決定している。「語学は国内で伸ばし、海外では異文化体験を重視する」という考え方には説得力があり、海外研修の本質をついている。
デジタル教材を駆使する
一方で生徒には
アナログな対話で寄り添う
桜丘は早くからICT教育を導入した学校として知られている。その一方で、SSノート(Self-Study Notes)と名付けられた手書きのノートを配布し、毎日の学習状況を記入しては担任に提出してコメントをもらうという“双方向のアナログ対話”ともいえる指導体制も堅持している。
「デジタルだと達成感を感じにくい」という教員の見方も的を射ているが、何よりも生徒の心の動きを手書き文字から読み取り、生徒に寄り添おうとする姿勢があふれている。定期的に行われる面談と合わせて、こうした日々の対話が生徒との間に信頼関係を築き、アドバイスを受け入れやすい関係づくりにつながっている。
SSノートには保護者のサイン欄があり、教員と保護者が生徒の状況を共有できるほか、生徒が保護者と教員の前で行う「キャリアプランプレゼン」によって三者のベクトルを揃える仕組みがあることも、希望進路に向かって学べる環境づくりに貢献している。
学校訪問の様子
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SAPIX広野先生の中学校探訪vol.1
入ってから伸びる学校として定着
今回訪問した学校
桜丘中学・高等学校
〒114-8554
東京都北区滝野川
1-51-12
https://sakuragaoka.ac.jp/
