高2理系に新カリキュラムを導入
きめ細かな学習指導により最難関大学の受験対策を強化
田園調布学園中等部・高等部
女子校
「捨我精進」を建学の精神に掲げる田園調布学園中等部・高等部は、生徒一人ひとりの能力を最大限に伸ばすための教育に力を入れている。こうした取り組みの一環として、2026年度からは高2の理系クラスに新たなカリキュラムを導入する予定だ。その詳細について、数学科主任の長岡敬佑先生に話を伺った。
数学III・Cの授業を高2で修了
高3では大学受験対策に専念
田園調布学園中等部・高等部では、生徒が希望する進路を実現するために、時代の変化や生徒のニーズを的確にとらえ、柔軟に対応する体制を整えている。
2026年度からは、高2の理系クラスに新たなカリキュラムを導入する。「進行クラス」と「標準クラス」に分け、「進行クラス」では高2までに数学Ⅲ・Cの教科書内容の学習を終えられるように、授業の進度を速める予定だ。
数学科主任の長岡敬佑先生は、その理由について次のように説明する。「本校では、東京大学や東京科学大学、国公立大学の医学部など、最難関大学・学部を志望する生徒が増えています。従来の授業進度では、高3の夏休み以降でなければ、数学Ⅲ・Cの入試問題演習に本格的に取り組むことができませんでした。そこで、最難関大学志望者が十分な演習時間を確保できるようにカリキュラムを見直しました」
数学の基礎学習を早めに固めることで、高3時に理科など他教科の学習にも力を入れることができる。また、小論文や面接練習に割く時間も確保しやすくなるため、より充実した受験対策につながると、長岡先生は期待を寄せている。
一方で、学習進度をただ上げるだけではなく、よりていねいな指導を重視する方針だ。「学習進度を速めた結果、授業が雑になってしまっては本末転倒です。限られた時間のなかで、どの問題を取り上げるのかという選定が重要になります。そこで、生徒を熟知した教員がオリジナルのテキストを作成し、生徒の学力に合わせた授業を行います」
教科本来の魅力を感じる授業で
数学・理科の苦手意識を払しょく
田園調布学園では、理系の進路を選択する生徒が多く、高2の文理選択時には学年の半数近くが理系クラスを選ぶという。注目すべき点は、そうした理系志望者のなかに、中学入学時には数学や理科をあまり得意としていなかった生徒が含まれていることだ。
同校では特に中学段階の授業において、実験や実習などを豊富に取り入れ、数学や理科の楽しさを伝えることを重視している。こうした取り組みによって、苦手意識にとらわれることなく、教科本来の魅力に触れ、理系選択を決めた生徒も少なくない。「理数科目が苦手な生徒から得意な生徒まで、幅広い層への指導体制が整っていることが本校の強みです」と、長岡先生は話す。
2017年度からは、教科横断型授業を中高ともに積極的に行っている。分野の垣根を超えた学びを通じて、一つの事象を多角的にとらえる姿勢を養うことを目的としており、こうした学びが苦手教科を面白く感じさせるきっかけとなるほか、各教科の理解の深化にもつながっている。理系の「進行クラス」でも教科横断型授業を継続して実施するという。
「大学受験対策に力を入れるのはもちろんのこと、それぞれの教科が日常生活にどのように関わっているのかなど、知的好奇心を刺激する授業も大切にしています。ぜひ、田園調布学園で学びの楽しさを感じてください」
田園調布学園中等部・高等部